店舗集客において「顧客満足度(CS)」の向上は欠かせない要素です。一方で、顧客満足度向上のメリットや、売上向上にいたるまでの仕組みがわかっていない人も少なくありません。

また、顧客満足度の重要性を理解していても具体的な施策におとしこめていないケースもありえるでしょう。この記事では、顧客満足度を高める意義や成功の事例を紹介していきます。

≪この記事はこんな方にオススメです≫

  • リピーターとなる顧客を増やしたい方。
  • 商品やサービスなどから安定した売上げを確保したい方。
  • 効果的な集客方法に興味のある方。

1.顧客満足度(CS)とは?

店舗が集客を目指す際には、顧客目線でマーケティングをしなければいけません。商品やサービスに対して、顧客がどれだけ満足しているかを数値で表した指標が「顧客満足度」です。顧客満足度は英語で「Customer Satisfaction」と表記され、略して「CS」とも呼ばれています。

なぜ顧客満足度の重要性が語られるようになったのかというと、品質や価格だけで顧客に訴求するのでは売上につながりにくくなっているからです。

品質を顧客にアピールしても、ライバル商品との差異は伝わりにくいといえます。また、単純な価格競争に持ち込もうとすると、店舗の利益が減少しかねません。そこで、顧客満足度を調べて効率的に集客を行う店舗が増えてきました。

また、運営面での無駄をなくし、顧客に評価される商品やサービスを企画するうえでも顧客満足度は役立ちます。つまり、顧客満足度は店舗の売上と密接な関係を持っているデータなのです。

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2.顧客満足度を上げるメリット

店舗の売上に、顧客満足度は大きく影響します。具体的には、どのような流れで顧客満足度の向上は店舗にメリットをもたらすのでしょうか。以下、具体的に解説していきます。

2-1.リピーターが増える

顧客満足度が高まると、店舗のリピーターが増えていきます。

その結果、1人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益の額が変わるので、売上向上に影響するといえるのです。ちなみに、その利益額を「顧客生涯価値」と呼びます。英語では「Life Time Value」、略して「LTV」と称されています。

マーケティングにおいては、いかにLTVを上げていくかが重要です。そのためには、既存客をリピーターに変えていかなくてはいけません。リピーターは中長期的に企業の売上に貢献してくれる存在だからです。

当然ながら、既存客は商品やサービスに満足していなければ、再びお金を払おうとは思ってくれません。そこで、顧客満足度を参照することが大切になるのです。

さらに、顧客満足度が向上すれば、リピーターの利用頻度が高まって客単価が上がります。

特定の店舗をひいきにしてこなかった浮遊客も固定客に変わっていくため、売上に好影響が出るでしょう。これまではライバル社の商品も購入していた顧客が、自社でしか買い物をしなくなることもありえます。

2-2.新規顧客が増える

企業にとって新規顧客が増えるのも大きなメリットです。顧客満足度向上が新規顧客を生み出すのは、「口コミ」に影響するからです。

昨今ではSNSによって商品やサービスの情報は簡単に拡散されます。個人の意見が世間から注目され、宣伝となることも珍しくありません。

逆をいえば、満足度の低い商品やサービスの悪評も広がりやすく、売上が落ちてしまうリスクも出てきます。顧客満足度が向上すれば、SNSなどの口コミで高評価が浸透するようになり、商品やサービスが信頼を得ていくでしょう。その結果、評判を聞きつけた新規顧客が獲得できるようになります。

そして、新規顧客がついた後、彼らを固定客に変えていくためにも顧客満足度は役立ちます。一時的に新規顧客が増えても、商品やサービスの質が落ちてしまってはすぐに消費者は離れていくでしょう。

顧客満足度を意識しながら経営することで商品やサービスのクオリティは保たれ、安定した売上につながります。常に企業や店舗が成長し続けていくには、顧客の需要に応える経営が必須なのです。

2-3.企業の認知度やイメージがアップする

顧客満足度は企業のブランドイメージにも影響します。固定客が多い企業は、そもそも世間から良い印象を持たれる傾向にあります。経営が良好であるとか、商品が安全であるといったイメージが浸透することにより、新規顧客の数は増えていくでしょう。また、一度お金を使ってくれた顧客がリピーター化しやすくなり、売上が増えていくのです。そして、企業の中長期的な発展を促します。将来的な成長に寄与する要素として、世間から健全な認知を得ることはとても大切です。

企業のイメージが良くなり、リピーターが増えていくと宣伝効果も期待できます。

お金をかけて広告を制作したりメディアに露出したりしなくても、リピーターが自主的に情報を広めてくれるからです。集客力が高まるだけでなく、広告費を削減できるのもメリットといえるでしょう。

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3.顧客満足度向上の成功事例5選

企業が利益を伸ばすには、顧客満足度の向上を無視できません。顧客が満足を得られる供給を続けていれば、集客や売上に好影響が及ぶでしょう。

そのため、順調に利益を出し続けている企業は自覚的に顧客満足度を向上させる取り組みを行っています。この段落では、顧客満足度向上に関する施策として、5つの成功事例を取り上げます。

3-1.再春館製薬のケース

「初めての方にはお売りできません」という強烈なCMで、再春館製薬は知名度を高めました。

一見すると顧客を選別しているように思えるものの、実際にはリピーターを増やすことに成功しています。理由としては、既存の顧客が会社との間に強いつながりを感じられている点が挙げられるでしょう。リピーターは企業から特別感を持たれていると思えるので、進んで再春館製薬の商品を買うようになりました。

再春館製薬は顧客数が頭打ちになるタイミングで顧客調査と分析を行い、1年以上利用している顧客のリピート率が高いとの結論を出しました。そして、リピーターの顧客満足度を高める方向に舵を切ったのです。

具体的には、購入後数カ月の顧客への電話によるアフターケアなどを行い、会社に対して好印象を抱いてくれるような営業活動を積極的に取り入れました。

そのほか、LINEの公式アカウントを使った顧客接点の生み出し方も見逃せないでしょう。顧客が肌トラブルなどの相談をLINEから気軽にできるようなサービスを実施し、反響を呼びました。顧客満足度向上を常に意識している姿勢が、リピーターの愛着をより強いものにしています。

3-2.ヤクルトスワローズのケース

プロ野球チームであるヤクルトスワローズも、顧客満足度調査を基にして運営の立て直しに成功した組織です。スワローズが顧客満足度調査を行ったところ、地方のファンが球場にあまり来ていない事実が発覚しました。東京を本拠地としているスワローズは、地方から遠征するのは敷居が高かったのです。

また、地方のファンクラブ会員は、会員であることのメリットを希薄に感じていたことも判明しました。一方で、ユニフォームなどのグッズ特典はファンから高評価を受けていました。

これらの分析結果を踏まえて、スワローズは地方ファン向けのイベントを積極的に開催し交流を深めていきます。

そして、会員特典を増強するなどの工夫も行いました。こうした施策が実り、2014年から2016年の2年ほどで、会員数はおよそ2.5倍に膨れ上がります。そのうえ、有料となるプラチナ会員の入会数も増加しました。さらに、観戦チケットの売上も伸びて、経営状況が改善されたのです。

3-3.セイコーマートのケース

コンビニ業界は大手グループのシェアが高いため、地方を拠点にしている店舗は苦戦する傾向にあります。

そのような中にあって、北海道を主戦場にしているセイコーマートは、大手コンビニを抑えて顧客満足度1位に輝いたこともあるグループです。

セイコーマートの特徴は、北海道民の心情に寄り添う経営を行っている点でしょう。セイコーマートは、ライバル店が撤退するような過疎地であっても出店を続けてきました。あくまでも地元に根づく姿勢を見せることで、北海道民からの信頼を得るに至ったのです。

しかも、プライベートブランドが充実していたり、ポイントカードやICカード決済なども顧客から評価されています。

セイコーマートのサービスには、ほかのグループが思いつかないアイデアも少なくありません。こうしたサービスの評判は北海道を超え、全国にも知れ渡るようになりました。北海道民の需要に応える経営体制は、顧客満足度向上についての好例だといえるでしょう。

3-4.スターバックスのケース

コーヒーチェーンとして人気のスターバックスも、顧客満足度を意識したサービスで注目されるようになりました。通常、飲食店では細かい接客マニュアルを作成することで従業員の意思を統一させ、安定したサービスへとつなげています。

しかし、スターバックス従業員が共有する「グリーンエプロンブック」では、固定されたマニュアルがありません。そのかわり、「歓迎する」「心を込めて」「豊富な知識を蓄える」「思いやりを持つ」「参加する」の5つが従業員に伝えられています。

従業員はこれらを心がけながら、各店舗で機械的ではない接客を行っています。

スターバックスはスタッフの行動をマニュアルで制限するのではなく、ビジョンを共有することで自主的におもてなしを考えさせるようにしました。

また、現場スタッフに権限移譲し、マニュアルだけでは対応しきれない事態も臨機応変に乗り越えています。

こうしたスターバックスの姿勢は顧客の評判を呼び、居心地のいい空間としてリピートされるようになりました。ブランドイメージを高めるためにも効果的だといえます。

3-5.ソニー損保のケース

保険会社の営業活動でも、顧客満足度は重要なデータです。保険とは加入者がピンチにおちいったときのための契約なので、サービスに信頼性がなければ売上にはつながりません。

そして、保険会社の中でも特に顧客サービスへと力を注いでいるのがソニー損保です。顧客に安心感を与えるようなテレビCMを覚えている人も多いでしょう。

ソニー損保が多くの保険会社と違う点は、契約数や売上ではなく顧客満足度向上に主眼を置いた中長期的な経営戦略を柱としていることです。こうした姿勢が顧客に受け入れられ、結果として収益増加に成功しています。

たとえば、ソニー損保は災害が起こったときに、「保険が下ります」と顧客にメールを送っています。また、低額のプランができたときに見直しを推奨するような連絡も行ってきました。これらのサービスは、企業側の立場からすれば損だといえます。

しかし、顧客目線を徹底することで、信頼を強めてきたのでした。そのほか、「保険料は走る分だけでいい」というサービスも導入しています。「あまり走っていないのにどうして高い保険料を払わなければいけないのか」といった顧客の声に応えた形です。コールセンターやロードサービスの満足度が高いのも強みでしょう。

4.顧客満足度向上のためにできること

ここまで有名企業の顧客満足度向上についての施策を紹介してきました。いずれも、顧客目線に立った施策であることが共通点です。

各企業の取り組みは、経営規模や知名度に関係なく参照できるポイントがたくさんあります。ここからは、自分の会社で顧客満足度向上を図るための心がけを具体的に紹介していきます。

4-1.顧客が求めるレベルを調査し理解する

まず、顧客満足度向上のためには「顧客の想像以上の商品やサービスを提供する」ことが大前提です。顧客の想像範疇であれば、決して満足を覚えてもらえるとは限りません。

また、ライバル企業に顧客を奪われるケースも珍しくないでしょう。顧客の想像を超えるには、そもそも自社の商品やサービスがどの程度の期待を受けているのかを調べるべきです。現時点でハイクオリティの商品を提供しているつもりでも、顧客の期待値が非常に高いと想像を超えられない場合が少なくありません。そのうえで、顧客の抱いている期待値を上回ることを目指しましょう。

さらに、顧客が抱いている不満を聞き逃さないことも大切です。

わずかな不満によって、ライバル社に顧客がなびいてしまう可能性もゼロではないからです。アンケート調査などで顧客の声を確認し、商品やサービスの改善に生かしましょう。

このようにして顧客をじっくり観察すると、自社の課題が見えてきます。現実的に取り組める方法の中で、もっとも効率的なアプローチによって課題解決を試みましょう。そうすれば、顧客満足度は自然と高まっていきます。

4-2.従業員の満足度を向上させる

顧客満足と同等に重要な指標が「従業員満足度(ES=Employee Satisfaction)」です。

従業員満足度では、企業で働く従業員のやりがいやストレスの有無を数値化しています。かつては、顧客満足度を優先させるあまり従業員満足度がおろそかになっている企業も少なくありませんでした。しかし、両者は無関係でないと発覚してからは、従業員満足度を大切にする企業も増えてきています。

むしろ、顧客満足度を高めるためにまず、従業員の満足感を高めようとする考え方も一般的になりつつあります。

具体例として、ディズニーリゾートは従業員だけが貸し切りで園内で遊べる「サンクスデー」を設定しました。また、現場スタッフが上層部にアイデアを提案する機会が設けられるなど、従業員満足度向上に取り組み、離職率を下げています。従業員満足度は売上だけでなくコストや作業効率にも影響するので、ストレスのない職場づくりは経営陣が無視できないテーマのひとつです。

4-3.SNSやアプリを利用する

スマホの普及により、SNSは当たり前のように使われています。顧客とのコミュニケーションツールとしても宣伝媒体としても、スマホで簡単に利用できるSNSは欠かせません。

SNSの使い方次第で顧客満足度も左右されていくでしょう。また、SNSでは次々と新しいサービスが開発されています。経営者や宣伝担当者は新しい情報についてアンテナを張り続け、必要であれば柔軟に導入していきましょう。

店舗集客で有効活用できるのが「GMOおみせアプリ」です。

顧客をリピーターに変えていくために有用なアプリの制作サービスであり、メルマガやスタンプカードの代わりとしても人気です。次の段落では、GMOおみせアプリについて詳しく解説します。

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5.GMOおみせアプリの魅力

「O2Oマーケティング」(O2O=Online to Offline)を実現するために、GMOおみせアプリは大切な役割を果たします。

O2Oマーケティングとは、オンラインでの宣伝活動をオフラインでの消費活動へと結びつけるための活動です。

GMOおみせアプリでは店舗集客に効果的なサービスがそろっており、各店の特徴に合わせたアプリを作成できます。ここからは、GMOおみせアプリの魅力を述べていきます。

5-1.再来店の楽しみを提供できる

顧客満足度が向上すればリピーターも増えていくのは、ここまでで解説してきたとおりです。そして、おみせアプリを利用すればさまざまな機能で顧客満足度を高められるので、再来店を促進できます。

たとえば、スタンプの発行やランクアップ会員制度は代表例でしょう。顧客の心をつかむための工夫が満載であり、ライバル店に差をつけられます。さらに、ニュースの発信機能によって、イベントなどの宣伝が手軽に行えます。そのほか、クーポンの発行やゲーム販促なども可能なので、顧客の興味を持続させられるでしょう。

顧客が数度の来店だけで飽きてしまわず、何度でも足を運びたくなるように訴求できます。

おみせアプリの主な目的は、商品やサービス、キャンペーンの広告を手軽に行うことです。それだけに留まらず、集客やリピートを促すこともできます。

そして、店舗の情報を絶えず配信し続けて顧客との関係を強化できるので、ヘビーユーザー獲得にもつなげられるでしょう。

5-2.顧客動向などのデータを分析できる

おみせアプリを使えば、顧客に対する積極的なアプローチを頻繁に行えます。そのため、来店から間が空いた顧客にも働きかけて、ライバル店に奪われにくくできるでしょう。

そして、アプリを使って顧客データの収集も可能です。客観的な資料が手軽に閲覧できるので、マーケティングの精度が高まります。自店の顧客の傾向がわかれば、的確な宣伝方法を考えられるでしょう。

おみせアプリで確認できるデータは、まず来店履歴です。顧客ごとの利用頻度をチェックし、ヘビーユーザーとしての度合いを判別できます。

次に、クーポンの利用回数や顧客の行動なども把握可能です。キャンペーンの反響をデータ化することで、次回以降のマーケティングに生かせます。

そして、来店頻度の高いロイヤルカスタマーに特別なセールを紹介したり、休眠ユーザーに情報発信したりするなどの機能も役立つでしょう。そうすると、リピーターの来店頻度がますます上がっていき、売上増加を期待できます。

5-3.多数の企業が導入しており成功事例も豊富

すでにGMOおみせアプリは多くの企業に利用されていて、2000社以上に導入されています。

事例はさまざまであり、チェーンの飲食店や小規模な店舗が集客力を上げるきっかけにもなりました。

そのほか、リピーターを重要視している各種の店舗でもGMOおみせアプリが使われています。

美容室やペットカフェのように、店員と顧客のコミュニケーションが大切な店舗には向いています。また、温泉施設やフィットネス施設、ゴルフクラブのようにサービス内容を詳しく訴求する必要のある場所からも人気です。

観光施設や娯楽施設は割引などがあると再来店しやすいので、おみせアプリのクーポン発行機能が広く利用されています。

顧客満足度を意識して集客アップにつなげよう!

企業や店舗が売上げを増やすには、顧客満足度向上が非常に大切です。この記事で紹介したさまざまな企業の取り組みでは、いずれも顧客目線を意識していることが判明しました。

まずは、顧客が求めているものを正確に把握しつつ、従業員満足度も同時に高めていきましょう。そして、最新サービスを導入するなどして万全の準備をすれば、顧客満足度向上を集客に結びつけられます。

【参考・:参照】
顧客満足度(CS)を向上させる取り組みとは?

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BWRITE|デジタルで社会や企業をアップデートするADDIXのメディア
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