店舗経営者であれば、リピーター客を増やすことで安定した売上げを確保したいと考えている人は多いのではないでしょうか。

効果的に集客する方法について興味はあっても、ただ待っているだけではなかなか安定した顧客数を増やすことはできません。売り上げの安定を図るには、顧客分析が重要です。

この記事では、主な分析方法や効果的に集客に活用するための方法について解説していきます。

≪この記事は下記のような方におすすめです≫

  • 顧客分析の目的や押さえておくべきポイントを知りたい方
  • 顧客分析方法の種類と特徴について把握したい方
  • 顧客分析を集客に利用して自社の業績アップにつなげたい方

1.顧客分析の目的

顧客分析を実施するうえで重要になるのは、何のために分析を行うのか目的を明確にすることです。まず、顧客分析の目的にはどのようなものがあるのか説明していきます。

1-1.1.現状把握

顧客分析を行う目的の一つに「現状把握」があります。仕入れた商品の中にはすぐに売れる商品もあれば、なかなか売れずに在庫を抱えてしまうこともあるでしょう。
中には、セール価格にしてもなかなか処分できない場合もあるかもしれません。仕入れの無駄を省き、商品の回転をよくするためにまず重要なのが現状把握です。

現状を把握するということは「どの商品が売れて、どの商品が売れない」という単純なことではありません。

なぜ売れているのか、どうして売れないのかといった一歩踏み込んだ現状を把握するということです。顧客の購買活動を具体的な数値として確認することで、売れる理由と売れない理由について深掘りすることができます。

顧客の購買傾向や属性を数値化することができれば、効果的なマーケティング施策の立案も可能になるでしょう。
売れない商品を大量に仕入れてしまうことが回避できれば、売り上げを伸ばすだけでなくコスト削減にもつながります。

1-2.2.施策の評価

マーケティング施策は、それが実際にどう効果が出ているか評価することも重要です。

顧客分析は、マーケティング施策の評価も行える重要なものであることを覚えておきましょう。マーケティング施策の主な目的は、既存顧客の囲い込みと新規顧客の開拓です。

せっかく顧客を得ても、すぐに競合他社に流れてしまっては意味がありません。顧客のニーズを探って満足のいく商品やサービスを提供することで、他社へ流れることのないよう囲い込みを図ることは安定した売り上げ維持につながります。

しかし、同じ顧客をそのまま抱えているには無理をともなうこともあるでしょう。
例えば、年齢に応じて需要が見込めなくなる商品やサービスの場合なら、永遠に同じ客層を維持することは難しくなります。

常に新規顧客の開拓を図り、顧客を補充することも大切です。顧客分析をすることで、自社が実施している取り組みにどれくらい効果が出ているのか、新たな課題はないかといったチェックができます。

効果が出ている施策であれば継続するという判断ができますし、課題が発見されれば改善策を検討することもでき、次の顧客獲得につながるでしょう。

1-3.3.業績アップ

顧客分析は、企業の業績をアップさせるうえでも重要な役割を担ってくれます。

顧客分析を行うことで現状を把握でき、そこからマーケティングの施策を立て、さらに施策の評価を行うことで、それまでよりずっと強固な事業基盤を築くことができるでしょう。

施策を適切に評価することでより効果の高い施策だけに集中することができれば、費用の無駄を省くことも可能です。同時に顧客のニーズを的確に捉えることもでき、顧客離れを防ぐことにも役立てることができます。

工夫次第では顧客の囲い込みだけでなく、顧客一人ひとりの利用頻度を上げることも可能です。こうした一連の流れから業績アップが期待できるでしょう。

2.顧客分析のポイント

顧客分析を行うにはポイントを押さえておく必要があります。この段落では、顧客分析を行ううえで重要な4つのポイントとはどのようなものかについて説明していきます。

2-1.顧客の定義

重要なポイントの一つにあげられるのは顧客の定義づけです。

自社が求める顧客とはどのような層か、または自社を必要とするのはどのような層なのかという顧客像を明確化しておきましょう。
ここで活用できるのが、顧客の属性や利用履歴などのデータです。

具体的な例であげてみると、顧客の年齢や性別といった基本的なことから、家族構成、既婚または未婚といった属性の他、住んでいる国や地域などがわかります。さらには顧客の持つ価値観や趣味、ライフスタイルから性格に至るまで把握することも可能です。

これらの基本情報からエモーショナルな部分までの顧客像を明確化しておけば、どのような顧客に向けた商品開発やサービスを企画していけばいいかといったことにもつながっていきます。

顧客が利用するタイミングについても予測可能になり、利用者本人だけでなく家族の利用も期待できるかもしれません。顧客像を明確にすることで、顧客分析のさらなる効果が期待できるでしょう。

2-2.顧客のニーズ

顧客分析を行うには、顧客のニーズをさらに掘り下げていくことも重要なポイントです。

顧客が特定の企業を選び、利用するに至るには相応の理由やきっかけがあります。顧客がなぜ自社の存在を知り、商品を購入したりサービスを利用したりするのか、選ぶ理由やニーズを感じている点について掘り下げてみましょう。

そうすることでさらに顧客に寄り添うことができ、顧客にとってより魅力的な商品やサービスの開発が可能になります。

ニーズを把握するにはいくつかの方法があります。扱う商品やサービスなどによっても方法はさまざまですが、例えばアンケートの実施もその一つです。

顧客と直接対面する機会が多いなら、直接顧客へインタビューするのもいいでしょう。または訪問調査などの方法もあります。いずれの場合も顧客の負担にならないことを考慮し、さらに自社に合った方法で実践することが大切です。

2-3.市場規模のポテンシャル

顧客分析で大切なことの一つに、市場規模の成長性の分析があります。

ターゲットとなる顧客が属する市場規模の将来性を、客観的に見て判断していくということです。
例えば、対象となる顧客層が一定の年齢層に集中するような場合は、同じ状況が永久的に維持できるとは限りません。
世代によって人口の増減はありますし、現状がどれくらい続くのか把握することは企業の業績を安定させるうえで重要なポイントです。

市場規模を把握する方法の一つに国勢調査データなどの活用があります。
自社の顧客が属する市場規模の分析を行い、どれくらい先まで同じ状況が見込めるのか、またはさらに成長が見込めるのかどうかも見えてくるでしょう。
市場規模の将来について予測ができれば、それに見合った新たな施策を打っておくこともできます。

市場規模の将来性が見込めない場合には、現状の顧客とは違った属性を開拓していくことが求められますし、市場規模の成長性を分析することは企業が継続的な収益を確保するうえで重要なポイントです。

2-4.購買の意思決定プロセス

最後に重要なポイントとなるのが、顧客が利用に至るまでの意思決定プロセスです。
商品を購入する場合、同じような商品が複数の企業から出ていることもあります。商品に限らずサービスにおいても同じことがいえます。

数多い企業の中から、なぜ顧客が自社商品やサービスの利用に至ったかを顧客分析によって把握できれば、その内容を考慮した適切なマーケティングが実施できるでしょう。

顧客が法人なのか個人なのかによっても意思決定プロセスには違いが出ます。

例えば個人の場合なら、最終的な決定権を持つ人物が直接購入していると考えるのが一般的ですが、法人の場合はそうとは限りません。

決定までには複数人の意見が加わっていることも多く、他社との比較を含めた審査などを通過してはじめて決定するのが一般的です。個人よりも法人の方が意思決定プロセスははるかに複雑で、把握することはマーケティングを行ううえで重要な意味を持ちます。

3.主な顧客分析方法

顧客分析といってもその方法はさまざまです。どのような分析方法があるかといったことだけでなく、それぞれの特徴についても知っておくといいでしょう。
ここからは、主な分析方法として5つの顧客分析方法とその特徴について紹介していきます。

3-1.顧客分析方法1.セグメンテーション分析

顧客分析方法に一つにセグメンテーション分析があります。

セグメンテーション分析とは数多い顧客の中から属性や特徴などの共通点を見つけ出していき、自社がターゲットとする対象の指標や項目にしていく手法です。

具体的な活用方法は個人や法人で異なります。例えば個人の場合なら、年齢や性別、家族構成や居住地などがキーになりますが、法人の場合であればどのような業界業種なのかといったことや会社の所在地、最終的な利用決定においてのポジションはどこになるのかといったことがキーになります。

セグメンテーション分析を行ううえで重要なのは、顧客分析で知りたいことは何かを明確にしておくことです。

まず知りたいことを明確にし、そのためにはどのような指標を選ぶべきかを考えておきましょう。セグメンテーション分析は決して高度な分析手法ではありません。基本的な顧客情報さえあれば可能な分析法であり、実施しやすいのがメリットです。

3-2.顧客分析方法2.RFM分析

RFM分析は「最新購買日(Recency)」「購買頻度(Frequency)」「累計購買金額(Monetary)」の3つを軸に分析を行うのが特徴です。
顧客の購買行動を最新購買日と購買頻度、さらに累計購買金額の3つの軸から分析を行っていくことで、自社が接点を持つべき顧客について判断をしていきます。

最新購買日(Recency)で評価されるのは、より直近で商品の購入やサービスを利用した顧客です。購買頻度(Frequency)は、頻度が優先的に評価されます。

自社の商品を頻繁に購入していたりサービスをこまめに利用していたりする顧客が高評価の対象です。累計購買金額(Monetary)は、利用金額を対象に評価をします。

累積購入金額や累計利用金額が大きい顧客が高く評価されます。RFM分析では評価が高い顧客が、企業が接点を持つべき顧客ということになります。

3-3.顧客分析方法3.デシル分析

デシル分析のデシルにはラテン語で10等分という意味があります。

デシル分析はすべての顧客を10個のグループ分けをするのが特徴です。
グループ分けの基準は利用金額で、商品の購入金額やサービスの利用金額を多い順に並べていき、10個のグループに分けて分析を行います。
グループ分けはデシル1、デシル2、デシル3といった具合に名前をつけて分け、全体の合計利用金額がいくらになっているかをグループごとで算出します。

グループの売り上げが全体の何割を占めているかを分析することで、どのグループがどれくらい売り上げに貢献しているのか把握することができるのです。
さらに、売り上げ貢献度の高いグループへのマーケティング施策に力を入れることも可能になります。デシル分析はシンプルな方法で、初心者でも実践しやすいのがメリットです。

ただし、利用が一度しかない顧客でも、利用金額が高額であれば上位グループに入ってしまうというデメリットもあります。

3-4.顧客分析方法4.行動トレンド分析

行動トレンド分析は、シーズンによって売れる商品やサービスを分析したり予測したりする方法です。

すべての顧客を対象にするわけではなく、優良顧客だけを対象にして分析を行うという特徴を持っています。

行動トレンド分析を活用するのはアパレル業界などが多く、上手に活用すれば顧客のニーズやタイミングに合わせて無駄のない販売戦略を仕掛けることもできるでしょう。また、売れにくい商品を見極め、仕入れのコストを抑えることにも役立ちます。

行動トレンド分析の具体的な手順としては、まず性別や年齢ごとに分類してグループ化を行います。次にグループごとでシーズンに売り上げた数字を集計していくという簡単な手順です。

こうして出た結果から特に売り上げが高いグループがわかってきます。貢献度の高いグループを「優良顧客」と定め、さらに分析を進めていきましょう。

優良客がいつどのような商品を購入しているかがわかってくれば、顧客のニーズに沿った商品やサービスの提供が的確にでき、さらに売り上げを伸ばすことも可能です。

3-5.顧客分析方法5.AIを活用した分析

顧客分析にはAIを活用した分析方法もあります。

AI技術が発展したことによって、これまでとは一線を画す顧客分析方法も行われています。AIを活用することで、RFM分析やデシル分析のような特定の軸を基準に顧客分析を行うのではなく、さらに多次元で顧客をスコアリングしていくという複雑な分析方法も可能です。

例えば、顧客一人ひとりがどの商品に対して高い興味を持っているかといったことや、具体的にどのような商品を購入したかが把握できます。

AIの高度な分析力を活用すれば、性別や年齢、居住地に家族構成といった契約情報で得られる顧客情報をもとに、優良客の傾向や利用につながりやすい居住地の予測ができ、潜在顧客の開拓も期待できるでしょう。

4.顧客分析を集客につなげていくために必要な考え方

顧客分析を実践することで顧客のニーズに応えることができるようになれば、それが自社の業績アップにつなげることも可能でしょう。最後の段落では、顧客分析を集客につなげるうえで必要な考え方について説明していきます。

4-1.顧客にとって付加価値の高い情報提供を心がける

分析の結果見えてきたニーズをそのまま顧客に提供するのも、集客と既存の顧客の維持には大切なことです。しかし、そこからさらに顧客を成長させることも企業の業績アップにつながります。

特に新たな集客に結びつけるには、顧客分析から得たデータをもとに付加価値の高い情報提供をしていくことが求められます。顧客の属性情報や購買履歴、利用行動といった分析結果からは、顧客がさらに求めている商品やサービスを洗い出すことも可能です。

顧客によってはもっと高額な商品でも購入を検討できる場合もあるでしょう。中には、さらに上のランクのサービスを求めている顧客もいるかもしれません。

利用開始時とは家族形態が変わるということも十分あり得ます。顧客のニーズをただ探るだけでなく、顧客分析をもとに新しい商品やサービスの情報提供を的確に行い、利用につなげていくことを心がけましょう。

4-2.顧客にとってストレスのないコミュニケーション方法を選ぶ

顧客分析によってどんなに貴重なデータが得られたとして、それを上手に活かすにはコミュニケーション方法を選ぶことが重要なポイントです。

顧客にとって求めていた情報であっても、接点を持つ手段が顧客にとってストレスになるものでは、購入や利用につながらないかもしれません。

一度敬遠されてしまうと、二度とその企業から情報を得たいと思わない顧客もいるので注意しましょう。時代の変化にともない、顧客のニーズも多様化しています。

顧客がストレスを感じにくいコミュニケーション方法としては、できるだけ多くのコミュケーション方法を採用し、顧客にとって便利なコミュニケーション方法を選択できるようにしましょう。

これまでの電話やEメールという手段も必要ですが、TwitterやFacebook、LINEも需要が高まっています。

誰もが利用しやすい公式SNSのアカウントを作成し、カジュアルなコミュニケーション手段を複数用意しましょう。メルマガを一方的に配信するだけでなく、アプリを開発してプッシュ通知を行うのも顧客のニーズに合致しています。

顧客が欲しい情報を自分の都合に合わせて得られる環境を整備し、顧客との良好で継続的な関係の構築に努めましょう。

まとめ:適切な顧客分析と集客方法で店舗に足を運んでもらおう!

顧客分析は企業の経営において重要なものです。

顧客分析の方法はさまざまですが、大切なのは分析結果を上手に集客につなげていくことといえます。

これまでのようにメルマガ配信なども集客をするうえで必要な手段ですが、時代に合ったニーズでいえばアプリによるプッシュ通知の利用も需要が高まっています。アプリの導入を検討しているなら、デジラボが開発した「GMOおみせアプリ」を検討してみましょう。

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