顧客との信頼関係があれば長く付き合ってもらえる可能性は高いですが、自社の利益だけを優先しても顧客の気持ちを動かすことはできません。

この記事では、信頼関係を築くためのポイントを解説していくので、参考にしてください。

≪この記事は下記のような方におすすめです≫

  • 顧客との関係構築の重要性を知りたい方。
  • 顧客との関係構築で意識しておきたいポイントを理解したい方。
  • 顧客との関係構築に有効な行動を知りたい方。

1.顧客との関係構築の重要性

顧客との関係性を構築できると、売り上げに大きく貢献してくれます。顧客は、初めて相対する企業のことは何も知りません。

同じような商品を購入する場合は、知らない企業よりも知っている企業から買うのが一般的です。そのため、顧客との関係構築は売ろうとする前から必要になってくるといえます。

集客の第一歩として、まずは自社のことを顧客に知ってもらうことが重要です。

ただし、集客ができたとしても、顧客がずっとついてきてくれるとは限りません。しかも、良いサービスや商品は他社に模倣される可能性が高いので、品質だけを追求し続けて顧客をつなぎ止めるのは難しくなっているのが現状です。

自社の商品やサービスを長く使い続けてもらうためには、品質だけにこだわるのではなく、顧客との信頼関係を築いていくことをおすすめします。顧客とのコミュニケーションを通して信頼関係を構築し、企業のファンになってもらうことが重要です。

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2.顧客との関係構築のメリット

顧客との信頼関係が構築されると、リピーターや優良顧客が生まれる可能性があります。

しかし、関係構築のメリットはそれだけではありません。そこで、この段落では顧客と信頼関係が構築できた場合の具体的なメリットを3つ紹介します。

2-1.本音での話し合いができる

商品やサービスを効率的に売り上げに結び付けるためには、顧客のニーズに応えることが重要です。

いくら市場調査やアンケートを行ったところで、ある程度の信頼関係がないと本音を聞き出すことが難しい場合もあります。信頼関係が構築できている顧客であれば、詳しく話を聞けるので、本当のニーズや課題を把握することが可能です。結果的に新商品の開発やサービス内容の見直しに良い影響を与えてくれるでしょう。

また、コミュニケーションを気軽に取れるような間柄になっていれば、顧客側からニーズや課題の細部まで話してくれるようになるケースもあります。

すると、顧客がどういったことで悩んでいるかを詳細に聞き出せるうえ、相談から解決まで迅速に対応できるようになります。

2-2.思いやりによる互助関係ができる

信頼関係が醸成してくると、「この人が困っているなら助けになりたい」という気持ちになってもらえることもあります。

すると、こちらが困っているときに手を差し伸べてくれるかもしれません。顧客が企業の場合は、相手が取り扱っているサービスやノウハウを自社に活かせるきっかけになるでしょう。また、顧客が個人であってもその人の人脈を活かして、思いがけず大きな助けになってくれる可能性もあります。

ただし、信頼関係の構築過程において、「最初から見返りを求めない」ことが大切です。あくまでも助け合いは信頼の上に成り立っていると理解しておきましょう。

2-3.付加価値をセットできる

関係構築によって人と人との対応が深まっていくと、企業と顧客との垣根を越えて個人と個人のつながりに発展させられることがあります。

すると、勤務時間以外で会う機会も増えて、自然とプライベートな話題について話し合う機会も増えるでしょう。気の合う仲間となれば、週末などに一緒にお酒を飲みに行って、個人の課題について相談したり、お互いの事業に関するアドバイスを送ったりすることもできます。

ビジネスライクの会話ではなく、より親身になってアドバイスをもらえるのは大きなメリットです。ときには、自社にはなかった価値観から、新しい商品やサービスの開発に役立つ情報を得られることもあるでしょう。

このような関係構築ができれば、双方の成長を目的とした関係になる可能性もあります。

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3.顧客との関係構築で事前に意識したいこと

取引先が企業であっても、実際に相対するのは個人です。つまり、どのような場合であっても顧客は人間であり、気持ちを持っています。

無理に信頼関係を結ぼうとすると、拒絶されて関係が終わってしまう可能性もあるでしょう。そこで、関係を構築する前に、意識しておきたいポイントを3点紹介します。

3-1.互いの理解から始まることを意識する

まず、意識しておきたいのは「顧客との関係構築は、お互いの理解から始まる」ということです。

自社の顧客がどのようなタイミングで何を求めているのかを、まずは知ることが大切だといえます。相手のニーズを把握したうえで、自社の魅力や強みをアピールして顧客となってもらう方法が有効です。

そのためには、興味を持ってもらった段階で、「自社がどのような理念でどのような商品を作っているか」を顧客に知ってもらいましょう。

一般的に顧客側から必要もないのに、進んで関係構築を望んでくることはありません。ニーズに合致していると判断したら、企業側からさりげなくアプローチを進めていくことが大切になります。

3-2.押し付け合いの関係にならないことを心がける

顧客との関係構築を進めることで自社にとってはメリットがありますが、相手先にとっては必ずしもそうだとは限りません。

関係構築を進めるために一方的なアプローチを行うような、独りよがりな態度を取ってしまうと逆効果になる可能性があります。顧客側からすると嫌悪感だけが残って、信頼関係の構築が難しくなるかもしれないので、気を付けましょう。

ただし、顧客の要望に応えようとしてひたすら従順に従うのも問題だといえます。都合の良い企業だと思われてしまうと、対等な信頼関係が築きにくくなるからです。

自社と顧客との関係の理想形は「Win-Win」だといえるので、相手の御用聞きのような存在になるのは、やめておいたほうが賢明だといえます。

社会的な企業価値を落とさないためにも、応えられない要望に対してはきちんと理由をつけて丁寧に説明して断ることも場合によっては大切です。

3-3.中長期的な視点を持つ

顧客との付き合いが始まったからといって安心していてはいけません。

当然のことながら、自社のサービスや商品を購入してくれるのは、相手にとってメリットがあるからです。つまり、他に良いサービスや商品があれば、顧客はそちらに移ってしまう可能性もあるといえます。

また、企業としてもビジネスである以上は、信頼関係は「昔から付き合っているから」というような惰性のものではなく、利益を生み出すものでなくてはいけません。

ちょっとした魅力の違いで揺らいでしまうような関係性ではなく、中長期的な視点で密接なつながりを持った関係を構築することが重要です。

信頼関係が利益につながることを意識できれば、相手側も安心して顧客であり続けてくれるでしょう。

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4.顧客との関係構築において避けるべき行為とは?

顧客の心をつかむためには、相手に不信感や嫌悪感を抱かれるような行為は慎まなくてはいけません。顧客とのかかわりにおいて、避けるべき行為を4点ほど紹介します。

4-1.メールやSNSのみで対応する

ネットワーク環境が発達した現代では、パソコンやスマホによる業務が多くなっています。

なかには、リモートワークのように顧客と一度も直接会うことなく、メールやSNSだけで業務が完結してしまう場合もあるでしょう。

しかし、メールやSNSは便利な反面、相手の反応や感情をつかむのが難しい点はデメリットです。やりとりをしている最中に相手の考え方や顔が浮かんでこないので、対応を間違えると顧客に不信感を抱かせてしまうケースがあります。

それに対して、直接会えば相手の反応や表情、言葉のテンポが分かりやすく、対応を間違えにくいでしょう。

また、最近ではWeb会議システムなど直接対面でなくとも相手の状況を把握しやすくなるツールも登場しているので、活用するのも一つの手でしょう。

4-2.初対面のうちから長居してしまう

意外に思う人もいるでしょうが、初めて見込み顧客のもとへ伺うときは、長居してはいけません。なぜかというと、相手も仕事中なので「興味のない話を長々と続けられるとかえって迷惑になる可能性があるから」です。

あまり長居すると、信頼関係を構築するどころか嫌悪感をもたれる可能性すらあるので、気を付けましょう。基本的に最初の数回程度の訪問は、挨拶とともに商品のパンフレットを置いていくだけで十分です。

滞在時間の目安は2分程度で、まずは担当者の顔と名前、自社の商品を覚えてもらうことだけを意識しましょう。

繰り返し接触を続けることで、2分程度の訪問でも相手の態度は徐々に軟化してくるはずです。場合によっては商品にも興味を持ってくれるので、そこから少しずつ関係構築を進めていきましょう。

4-3.相手の立場を理解しないまま動く

相手と接触するときに意識しておきたいのが、相手先の役職です。

なぜなら、代表や事業責任者、担当者などの立場によって相手の思考や求めている解決策は異なるケースが多いからです。

たとえば、代表や事業責任者の場合であれば、課題解決の細かな手順よりも「できるかできないか」の明確な回答を求めるかもしれません。

反対に、担当者レベルの人と打ち合わせするときは、実際に問題を解決するための具体的な手順や、上司へ上申するためのエビデンス(根拠)を欲している可能性があります。

相手の立場や考え方に合わない提案をしても、商談がスムーズに進むことは難しいです。相手の立場を理解して、考え方に沿った解決策を提示することが大切だといえます。

4-4.機械的な対応をしてしまう

業務で日ごろから複数の取引先を相手にしていると、忙しさのあまりつい機械的な対応をとってしまうことがあります。

特にメールや電話といった間接的な手段で対応していると、「人同士」で対話をしていることを忘れがちになるケースも多いです。すると、こちらにはその気がないにもかかわらず、知らないうちに相手に不快な思いをさせているかもしれません。

相手に興味を持ってもらうためには、「人間味のある対応」を取ることが重要です。そのためには、自分の個性を活かして対話するとよいでしょう。

自分の魅力が伝われば、相手への気遣いやもっと相手のことを知りたいという気持ちが高められるはずです。

5.顧客との関係構築に重要な行動5選

顧客との信頼関係をどのように築いていけばよいか分からないという人のために、この段落では、実際に顧客の気持ちを動かして、信頼関係を構築するための行動を5つ紹介します。

相手の課題を解決してあげることを重点的に心がけていれば、紹介する行動はどれも自ずと出てくることでしょう。

5-1.相手の理念や価値観を共有する

相手が企業の場合は持っているニーズや課題だけではなく、企業の理念や価値観にまで興味を持ってみることが大切です。

会話のなかで可能であれば、関連する質問を投げかけてみるとよいでしょう。理念や価値観について尋ねることができれば、相手の会社に興味があることを明確に示せるはずです。

すると、相手も自社のこだわりに対して、熱意をもって話を聞いてくれる可能性があります。相手の理念や価値観について理解を深める過程で、課題の本質を発見できるケースも珍しくありません。

その点に沿って課題解決を提案できれば、企業の本質を理解してくれているという気持ちにつながって、強固な信頼関係を結べるでしょう。

5-2.事実に基づいた会話を心がける

相手の気持ちを変えるための方法とは、きれいな言葉遣いや過度なへりくだりではありません。

大切なことは相手の課題を一緒に解決してあげて信頼関係を構築することです。課題解決のためには数値や背景など、提案の根拠となる事実から目をそらすことなく会話することが必要になります。

ただし、提案する際は、知ったかぶりをしてはいけません。知らないことをそのままにしておくと、課題に対する適切なヒアリングができずより良い解決策を提示できなくなる恐れがあります。

知らないことは素直に質問をして、「知りたい」という気持ちを出したほうが、相手の信頼を得やすくなるはずです。

5-3.現場の視点を意識する

課題を解決するためには、必要に応じて相手先の現場スタッフと話をさせてもらうことも重要です。

なぜなら、スタッフ目線から会社の特性や課題の本質をつかむきっかけとなるケースも多いからです。特に相手先のトップと現場との間に距離感がある場合は、課題の本質についての意見に相違がみられるケースもあります。

担当者として仲介を行うことで、課題の本質について正しく理解し、解決へ導くことができれば相手の組織全体から大きな信頼を得られるでしょう。

ただし、現場視点を意識するといっても、仕事現場だけを訪れればよいとは限りません。ときには、朝礼や社内イベントといった風景にも顔を出してみるとよいです。普段とは違う会社の様子から課題解決の方法を発見できることもあります。

5-4.こまめな報告を行う

顧客との関係を密にするために、こまめな報告は重要です。なかには、相手へ気を遣って顧客への連絡をためらう人もいるでしょうが、基本的に報告はいくら行ってもやり過ぎということはありません。

むしろ、報告がない期間中は、こちらがどれだけ業務を進めていたとしても、進捗状況について顧客が知るすべはないことを意識したほうがよいです。

つまり、報告までの期間が長くなるほど、顧客は不安を抱えることになります。

何かアクションを起こしたときや、進展がみられたときはメールでもいいので、経過を報告することが大切です。

自分のために動いてくれているという印象を絶えず与えることで、信頼を引き寄せられるでしょう。

また、こまめな連絡の実施は、内容や方針に対する認識のずれがあった場合でもすぐに修正できるメリットもある点は覚えておくとよいです。

5-5.相手が喜ぶことを想像して動く

信頼関係を強くするためには、「相手が喜ぶことは何かを意識しながら動くこと」が何よりも大切です。

たとえば、稟議書や参考資料の作成といった事務的な負担への支援や相手先のプロジェクトにおける課題への提案などが挙げられます。頼まれていないにもかかわらず、相手の悩みを先読みして動くことは、相手の想定を上回る結果を出すことです。その積み重ねによって「あの人なら任せられる」という信頼が生まれてきます。

もちろん、相手のためにする行動はすぐに自社の利益に結びつくわけではありません。どちらかというと、先行投資のような意味合いがあるので、短期的なビジネスライクを重視するうえでは問題がある可能性もあります。

しかし、利益だけを重視した関係では、仕事の状況が変わると、すぐに崩れてしまうことでしょう。強固な信頼関係を築くためには、ビジネスライクだけではなく、相手に寄り添った対応が必要なのです。

相手の気持ちを意識しながら関係構築を進めよう

顧客と信頼関係を結ぶには顧客の課題を発見し、解決することが重要です。そのためには、相手の気持ちに寄り添う対応がまずは必要だといえます。

紹介した内容を参考にして顧客との関係構築を進めていきましょう。

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