既存顧客は、状況次第で企業の利益を支える大切な固定客です。この記事では、既存顧客を離反させずに利用し続けてもらうために必要な戦略について検証していきます。

≪この記事はこんな方にオススメです≫

  • どうやったら既存顧客を囲い込めるか知りたい方 。
  • 顧客ロイヤルティを高める方法を知りたい方 。
  • アプリを使った新規顧客獲得や既存顧客維持に興味がある方。

1.既存顧客が企業の強固な基盤を作る

事業戦略においては、既存顧客を維持できるかどうかが安定的な企業運営にとって重要なポイントです。事業戦略のなかで既存顧客の維持は、新規顧客の獲得に比べて軽視されがちですが、決して軽んじてはいけません。たしかに、新規顧客を獲得することで事業は拡大していくことでしょう。しかし、実際には新規顧客を獲得したところで最初から大きな取引につながるケースはほとんどありません。まずは、お互いの信頼関係を構築するため、小さな取引から始めるケースが多いでしょう。

一方、既存顧客はすでに取引実績があるので、大口の取引につながりやすく、1回あたりの取引額も大きくなりやすい点はメリットだといえます。さらに、お互いの事業の特徴や強み、作業工程なども把握しているので、スムーズな取引が期待できるでしょう。労力をそれほどかけずに効率的な取引ができる点でも魅力です。つまり、既存顧客の売り上げが企業の売り上げの基盤を築いているといえます。

事業戦略を構築するときは、既存顧客との関係強化や信頼構築によって基盤を盤石に整えたうえで、新規顧客の獲得を目指すのが理想的です。

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2.既存顧客を維持することの効率性

マーケティングにおいて既存顧客との関係維持や継続的なケアは、新規顧客の獲得よりもずっと効率的です。ここでは、既存顧客への営業活動が実際にどれぐらい売り上げに効果的に貢献するのかを表す「2つの法則」について紹介します。

2-1.1:5の法則とは

「既存顧客への営業活動がいかに効果的であるか」を表す1つ目の法則は「1:5の法則」です。1:5の法則とは、「既存顧客に販売するためにかかるコストを1とすると、新規顧客に販売するためにかかるコストは5以上になる」という法則です。

既存顧客への営業活動は、すでにある程度の信頼関係が担保されている状態になっています。一方、新規顧客を獲得するためには、まずは自社の特徴を知ってもらうことから始めなければいけません。そのためには、何度も取引先の企業を訪問し、繰り返し説明する必要があります。そうした新規顧客に対する労力は、既存顧客へ商品やサービスを提供するよりも一般的に5倍ほどかかっているということです。

しかし、1:5の法則の根拠は不明です。実際には、「飛び込み営業をしたら、相手先の企業のニーズにピッタリ合っていて既存顧客の5倍も労力がかからずに契約できた」というケースもあります。

1:5の法則は、マーケティング業界ではよく知られた一般用語となっており、マーケティングの実情にかなっているのも事実です。1:5の法則を知っていると、同じ金額を売り上げる場合に新規顧客は販売に対するコストがかかるため、利益率が既存顧客よりも相対的に低くなることがわかるでしょう。反対に既存顧客へは、多くのコストをかける必要がないため、利益率は高くなりやすいといえます。

2-2.5:25の法則とは

「既存顧客への営業活動がいかに効果的であるか」を表す2つ目の法則は「5:25の法則」です。5:25の法則とは、顧客離れを5%改善して維持できれば、利益が25%改善されるという法則のことです。

既存顧客に対する営業活動は新規顧客の獲得を目指すよりも効率がよく、利益率は高くなる可能性が高いといえます。必然的に新規顧客を伸ばすよりも、既存顧客を引き留めておいたほうが利益率は高くなるということです。

5:25の法則についても、根拠自体はわかっていません。ただし、1:5の法則と並んでよく使われるマーケティング用語であるのは事実で、マーケティングの実情に適している点も同様です。顧客離れを改善するということは、既存顧客を維持することを意味します。マーケティングにおいて、「いかに既存顧客との関係維持や継続的なケアが必要か」ということがわかるでしょう。

2-3.2つの法則からわかること

「1:5の法則」「5:25の法則」といった2つの法則からわかることは、「新規顧客の獲得よりも、既存顧客の維持にコストをかけたほうが良い」ということです。

新規顧客を獲得するためには、既存顧客の5倍もの労力が必要になります。人件費や営業にかかる時間などを考慮すると、既存顧客の維持に努めたほうが会社全体の利益につながるケースが多いです。また、既存顧客を維持することで利益率が改善する効果が期待できる点も見逃せません。裏を返せば顧客離れが経営に与えるダメージは非常に大きいということがいえます。

新規顧客をどれほど増やしても、顧客離れが多ければ利益は減り続け、ダメージは増え続けていくことでしょう。穴の開いたバケツに水を注いでもどんどん漏れてしまうように、それでは新規顧客を増やす意味がありません。しっかりと顧客のケアを行って顧客離れを防ぐことができれば、結果的に新規顧客を獲得するよりも利益率が改善する可能性があります。

【参考・参照】

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3.大切なのはバランスの取れた戦略

営業活動で既存顧客を維持していくことは重要ですが、それぞれの企業が持っているリソースは限られていることも事実です。つまり、営業活動で大切なことは新規顧客の獲得と既存顧客を維持するために、「限られたリソースをどのようなバランスで配分していくのか」といえます。

バランスの良いリソースの配分は、それぞれの企業によって異なりますが、いずれにしても短期的な視点だけで事業戦略を考えないことが重要です。特に、新規顧客の獲得に費やす労力は、すぐに売り上げにつながるわけではありません。すぐに利益につながらなくても慌てることのないように、中長期的な視点で戦略やコストバランスを考えましょう。

新規顧客は、一度獲得できたら既存顧客に含まれます。つまり、新規顧客の獲得は将来的に安定した利益を得るための戦略です。新規顧客の獲得には労力がかかりますが、なにもしなければよいというものでもありません。適切なバランスを心がけて、新規顧客の獲得にも力を入れることがおすすめです。

一方で、既存顧客の囲い込みは現状で大きな利益を生み出す基盤を強化するための戦略だといえます。既存顧客への対応は、できるだけコストを抑えつつ利益率を高めることを目指し、新規顧客にはコストを惜しまずに投入するなどのメリハリをつけると効率的な経営ができるはずです。

4.顧客離れを防いで既存顧客を維持するには

既存顧客を維持するために、できるだけ避けたいのが顧客離れです。顧客離れを防ぐためには、具体的にどのような対策が必要になるのでしょうか。顧客離れを防ぐための3つの対策について紹介します。

4-1.顧客が離れる理由を把握する

顧客離反を防ぐためには、まず「顧客が離れていく理由」を把握することが重要です。顧客離反が起こる理由としては、「商品やサービスへの不満」「顧客対応の質の不満」「競合商品・サービスへの乗り換え」などが挙げられます。購入・利用した商品やサービスが気に入らなかった場合は、自社を使ってもらう必要がなくなってしまいます。また、販売時の対応が悪かったり、アフターフォローが不足していたりすると、たとえ商品やサービスに問題がなくても顧客満足度は低くなってしまうでしょう。クレームに対して不十分な対応を取ってしまうのも同様です。

さらに、既存顧客のなかには「昔からの付き合いだから何となく使い続けている」というケースもあります。そうした既存顧客は、特にこだわりがあって利用しているわけではありません。そのため、魅力ある競合商品を見つけたり、熱心な勧誘や手厚いサービスを受けたりした場合、他社に乗り換えてしまう可能性があります。

そのほかにも、顧客離れの理由としては、「過剰なPRや押し付けに嫌気がさした」というケースが挙げられます。自社商品を売り込むために過剰なPRをしてしまうと、かえって顧客離れを促進してしまう場合があるのです。

営業担当は、サービスだと思っていても取引先にとっては押し付けだと感じてしまうこともあります。そのため、適切なサービスを行っているかどうかを随時見直していくことも大切です。

4-2.離反を防ぐための具体的対策をとる

顧客離れが続く理由を把握したら、次は「最小限に抑えるためにどうしたらいいか」を考えましょう。たとえば、「営業担当者が自社のセールスポイントをしっかり説明できるようにする」「カスタマーサポートを充実させる」などです。営業担当者が自社の商品やサービスのセールスポイントを自分の実感として説明できれば、説得力が増し商品が魅力的に見えます。そのためには、営業担当者が自社の商品やサービスに自信を持つことが大切です。他社へしっかりアピールできるような、商品やサービスを日ごろから提供し続けていくようにしましょう。

また、カスタマーサポートを充実させることでアフターフォローやクレームに対応しやすくなります。適切に対処することで、さらに企業としての評価が上がることもあるので、誠実な対応を心がけるとよいです。そのほかにも、「顧客とのコミュニケーションを強化する」「既存顧客向けのキャンペーンを実施する」といった対策が考えられます。定期的に顧客に情報発信をしたり、商品やサービスの利用状況を尋ねたりすることでコミュニケーションが向上し、顧客のニーズに迅速に対応できるようになります。

ただし、顧客がしつこいと感じてしまうと、かえって顧客離れにつながる恐れがあるので気を付けなければいけません。相手先の担当者の誕生日や購入日から〇カ月限定、クーポンの期限が間近、など理由のあるアプローチをすることをおすすめします。キャンペーンは、「新規購入への特典」というイメージの強い人もいるかもしれません。しかし、既存顧客だけが受けられる特典を付けると継続利用のモチベーションが上がり、顧客離反を防ぐ理由の一つになることもあります。

4-3.「サービス」と「押し付け」の違いを理解する

顧客離れを防ぐうえで、コミュニケーションを強化することは重要です。しかし、一歩間違えると離反を招く理由に含まれる過剰PRや押し付けになってしまう点には注意しなければいけません。

コミュニケーションの強化と押し付けの間の大きな違いは、顧客本位か企業本位かだといえます。たとえば、在庫品などの企業が売りたいものではなくて、顧客が欲しい人気商品や目玉商品をすすめることが重要です。企業が売りたいタイミングではなくて、顧客が買いたいタイミングに合わせるなど、顧客のニーズに寄り添った情報発信やコミュニケーションが顧客満足度の向上につながります

しかし、細かな顧客ニーズを集積して分析するためには、いくつかのシステムやメディアを併用しなければいけないので、多くの手間とコストがかかることも事実です。実は、アプリ一つでそうした情報収集や分析を行い、顧客への効果的な情報発信の管理までできる方法があります。そのアプリの詳細については後述するとして、次の段落では既存顧客を長くつなぎとめるために大切なロイヤルティについて解説していきます。

【参考・参照】

顧客情報を適切に管理するための5つのポイント・売り上げアップに効果的!

5.既存顧客のロイヤルティを向上させるには

既存顧客を囲い込んでファンとして定着されるためには、ロイヤルティ(ロイヤリティともいう)の向上が欠かせません。そこで、顧客ロイヤルティの意味や向上させる手段について説明します。

5-1.顧客ロイヤルティとは

顧客ロイヤルティとは、もともと「忠誠心」を意味する「Loyalty」から派生した言葉です。顧客が商品やサービス、または企業そのものへの信頼などのプラスの感情を持つことを意味します。顧客ロイヤルティを大きく分けると、「心理ロイヤルティ」と「行動ロイヤルティ」の2つです。

「心理ロイヤルティ」とは、顧客が商品やサービス、企業に対して抱いている感情のことで、たとえば、「愛着」「愛情」「信頼」などが挙げられます。単なる顧客満足度とは異なり、商品だけでなくサービス全般に対する満足度が向上した結果、「この企業でなくては駄目だ」と思うほどの心理にまで到達するのが特徴です。

一方、「行動ロイヤルティ」とは、心理ロイヤルティの高まりにより発生する行動を意味します。リピート購入、友人や知り合いの会社に商品や企業を紹介する行動が行動ロイヤルティにあたります。

顧客ロイヤルティを高めることで、既存顧客を維持するだけでなく新規顧客の獲得にも貢献するでしょう。既存顧客のなかで、特にロイヤルティの高い顧客を「ロイヤルカスタマー」と呼び、企業の事業戦略において非常に重要な存在になります。

5-2.顧客ロイヤルティの効果

顧客ロイヤルティが高まることで期待できる効果は、主に4つあります。

1つ目の効果は「顧客単価が上がること」です。顧客ロイヤルティの高い既存顧客は、自社に対する信頼感を持ってくれているので、まとめ買いや関連商品を購入する可能性が高く、結果的に顧客単価が上がりやすいといえます。

2つ目の効果は「リピート率が高いこと」です。「この企業でなくては駄目だ」という状態までロイヤルティが高まっていれば、たとえ競合他社が営業をかけてきても乗り換える可能性は低くなり、リピート率は高くなります。

3つ目の効果は「自社にとってプラス情報を発信してくれること」です。顧客が自社の商品やサービスの魅力を広めようとして、SNSや口コミサイトで積極的にプラス情報を拡散してくれることがあります。

4つ目の効果は「情報提供を積極的にしてくれること」です。企業側が求めるアンケートやモニター会などに積極的に参加して、現場の貴重な意見を聞かせてくれます。新商品の開発に大いに役立つうえ、さらに満足度の高い商品を作れることでしょう。

【参考・参照】

≪経営安定化≫ロイヤルカスタマー育成戦略と成功事例

5-3.顧客ロイヤルティ向上の手段

顧客ロイヤルティを高めるためには、顧客情報の収集が大切です。顧客のニーズに適切に応えられるように、顧客データベースやリストを作成して継続的に更新管理していきましょう。情報を整理したら顧客をセグメントに分けて、それぞれにターゲットを絞った情報やサービスを提供していくと、顧客ニーズとのマッチングが効率的に図れます。

また、ロイヤルティを数値化して顧客をランク分けしておくのも効果的です。ランクに応じたきめ細やかなプロモーションを行うことでロイヤルティは向上し、既存顧客の維持に役立ちます。

プロモーションを実施した後は、その効果を数値データ化して分析し、結果をもとにロイヤルティの高さに応じた対応の改善を図っていくと、より一層効果的です。PDCAを欠かすことなく、よりよい方法を模索していきましょう。

【参考・参照】

ロイヤルカスタマー戦略!CRM活用でリピーター獲得!

6.おみせアプリで集客とロイヤルカスタマー化を実現!

既存顧客のロイヤルティを高めて新規顧客を獲得するためには、膨大な情報の収集や整理、集積、分析および更新管理が必要です。さらに、得た情報を販促に用いてサービスに還元する必要もあります。それらの労力は計りしれませんが、「おみせアプリ」ではすべてをたった一つのアプリで簡単に行ことが可能です。

おみせアプリは、飲食系や美容系はもちろん、スクール系などのさまざまなジャンルに対応しています。ニュースやメニュー、カタログといったお店情報の発信も簡単なので、ターゲットへの情報提供に労力をかける必要はありません。セグメント別の配信や会員のランクアップ制など、ロイヤルカスタマー育成機能も満載です。

データの集計や解析が可能なうえ、予約システムやポイント機能といった便利機能も充実しています。クーポンを発行して来店のきっかけを作って、ニュースや最新の情報配信で興味をつなぎ、ポイント機能でリピーターになってもらう動機を作る一連の流れに対応可能です。新規顧客の確保から既存顧客、ロイヤルカスタマーへの育成までをこなす、万能型の頼りになるアプリだといえます。

既存顧客を大切にしてロイヤルカスタマーに育てよう

既存顧客は離反すれば大きな損失ですが、ロイヤルカスタマーまで育成すれば大きな利益をもたらしてくれます。多くの既存顧客をロイヤルカスタマーに育成するためには、効果的な情報配信と、顧客情報を集積・管理・分析することが重要です。

GMOおみせアプリはそのために有効活用されているツールのひとつです。分析結果をもとに顧客をセグメント別にわけ、ニーズに沿ったサービスを提供したり、顧客本位の情報提供で来店や購入意欲を促すといったことにも気を付けて事業戦略を考えましょう。